８
英語で話すことには特に抵抗もない。日常会話程度であれば、たまに使うことがあるし、こうやって女を引っ掛ける時に使ったりすることもあるからだ。 だからといって、得意というわけでもない。 発音の自信のなさから、腰に回していた…
カテゴリー: 自由業マル
７
腕の中で、ぽかんとしている見麗しい女を放っておいて、オレが後ろ手で合図を送れば、高いところにいるDJは曲調を穏やかなものに変えると、照明も薄暗くなり、顔を近づけている二人だけしかいないような錯覚になる。 ……ありていで…
６
結局、ナルトの言うことは支離滅裂でさっぱりわからなかった。だから、めんどくせーことから逃げるために、わかったフリをして席から立ち上がると、一応フロアを覗く。 だけど、そこにいるのは布の面積より肌色の面積が多い女ばっかり…
５
クラブで引っ掛けた女もダメ、仕事で会った男もダメ。 そういう時は、背中の筋彫りを進めてもらうか、部屋でタバコでも吸いながらゴロゴロしてるのがいい。こんな日は、ナルトといつものクラブなんて行くなんてバカげてる、と思ってい…
４
※拷問の表現を含みます 適当にメールチェックをして、会社の方の返信をした後は黒スーツを緩く着なければならない。今日はナルトとクラブなんて言ってる暇はない。仕事、だ。 汚れないためにつけるようになった黒の革手袋を手にはめ…
３
校則通りにきっちり着込んだ制服は、あんがい、体に馴染む。動きたい盛りのオレたちにとっては最適の格好だと言えるだろう。ただ、ずっと座ってなきゃいけないのがいただけない。 「起立、礼、さようなら」 「「「さようなら」」」 …
２
事後に甘い雰囲気を求められるのは嫌いだ。こっちは欲求の処理がしたくて寝たわけだから、その後のことなんて知らねー。 「あー。じゃあオレ、学校あるんで」 ベットを抜け出してその辺りに散らした服を適当に拾い集め、身につけて…
１
暗い照明とやかましいクラブミュージックは、世間様には足を向けて言えない話をするのに向いている、とオレは思っている。全部、隠してくれるからだ。 「ナルトんとこ、この前ニュースになってたじゃねーか。自来也様から名指しされて…