大人の事情
コマンド、エンカウントのシカマル視点大人の事情と書いて、仕様と読みます。 「バカ。お前がしてたみたいに寝る間も惜しんでゲームされてたら、こっちもたまったもんじゃないんだよ」「まぁまぁ、そんな怒るなって」 どうどうと宥めよ…
コマンド、エンカウントのシカマル視点大人の事情と書いて、仕様と読みます。 「バカ。お前がしてたみたいに寝る間も惜しんでゲームされてたら、こっちもたまったもんじゃないんだよ」「まぁまぁ、そんな怒るなって」 どうどうと宥めよ…
コマンドの続きです。読んでないと、ちょっとわかりにくいです。 布団の中に逃げ込むと、安心する間もなく、耳の中で心臓が跳ねる音がした。ドッドッドッと重く、早く、動く。体の強ばりがとれない。本気で怒った母ちゃんと面と向かっ…
「シカダイ、風呂に入りな」 「あとで入る。今、良いとこだから」 母ちゃんの命令を適当にかわし、ゲーム画面からは目を離さない。 シカダイ、たたかう、モンスター。 ザクッと刀が敵を斬るエフェクトが入ると、画面の中の巨人…
「また、明日」「あぁ、また明日」 仲良く遊んでいた、幼き時分。あの時は夕方がくれば、お互いの家に帰らなければならなかった。しかし、今ではどうだろう? シカクが真新しい引き戸を引くと、家の中から夕飯の匂いが漂ってくる。そこ…
一閃。 シカクの右側の視界が紅に染まったのは、敵方が下ろした一振りのクナイだった。肌を切られた痛みよりも、右目からの視覚情報を閉ざされたことにシカクは困惑する。 しかし迷っている暇はない。鋭利な切っ先がまた己の身を捉え…
どこの里も大戦で疲弊しきった頃、シカクの多忙ぶりは群を抜いていた。里にいれば上役たちと今後について議論を交わし、一度任務に出れば現場を任される。 仲間が、生きるか死ぬか。 己が編み出した作戦にすべて委ねられていることに…
「いででででで!!」「これぐらい我慢しなさいよ!! 男でしょ!!」 高いところで括った黒髪で天を衝くヨシノの言葉は乱暴であった。しかし、右頬への処置は素早く繊細に行われていく。 畳で打ったのがまずかったのか、風呂に入った…
「奈良シカクです。滝の国方面の国境で行っていた後方支援作戦についてご報告にきました。座標は……地図上ですと、ここです。砂の忍の補給路を断つため、山に火を放ったところで成功としました。えぇ、作戦実行部隊とは合流したこの地点…
両親から「アカデミーにもうすぐ入るんだぞ」と言われていた頃のことだ。シカクが母に言われた修行をほっぽり出し、のんびりと縁側で寝転んでいると「シカクお兄ちゃん! 遊ぼう?」 濡れ縁の端から、丸い顔がひょっこりと飛び出てき…
※文化的なところで捏造モリモリです※奈良家のモテ事情と同じような話です。 ※遅刻してすみません…… 新たな家訓が決まったところで、テマリはシカダイを風呂場へと追いやると、シカマルに新たな茶を淹れてやった。「とりあえず、…