「んッ……はッ……ちょっ……」
シカマルが息を漏らす間も与えられないほど、上に乗っているテマリは舌を絡めとっていく。
ちゅるちゃるとシカマルの唾液を啜り終わると、体のどこにも触れようとしないシカマルに思わず苦言を呈する。
「お前……根性なしか?」
「ンなわけねーだろ」
触れても良いと言われても、どこをどのように触るべきか。
シカマルは考えあぐねいていた。
情欲を掻き立てるものを見たことがない、なんてことはない。それなりのものを、それなりに見てきたつもりだ。
しかし、そんな物は随分ご無沙汰だ。
「童貞くんには荷が重かったか?」
シカマルの上に座り、ブラウスのボタンを外していくテマリが下の男を『童貞くん』と呼ぶ。その言葉がシカマルの心の柔らかい部分に刺さると同時に、シカマルは腹を据えさせた。
「童貞くんに、もうちっと優しくしてくんねー?」
シカマルは手を伸ばすと、生地越しにテマリの乳房を掴んだ。