※アニボル58話ネタバレ注意
木の葉と砂、中忍試験。
たった二つのキーワードしか繋がりがないのに「テマリ様たちがそうなったから」と、なぜか私たちもそれになぞらえられていて。ただ一緒にいるだけなのに
「将来、あの二人もくっつくのかしら」
なんて周りの木の葉の大人たちに茶化されて。年を経ればその話は現実味を帯びて、中忍試験から数年経った今では
「奈良ヨドになる日も近いわね」
と言われる。普通に顔を合わすだけなら言われなかっただろうに、そんなことまで言われるようになったのは、毎回、シカダイが律儀に駅のホームまで私を迎えに来るから。
言われるたびに顔をしかめると
「気にすんなって」
シカダイは涼しげにそう言う。
「無理よ、シカダイと歩いていると絶対、言われるじゃない」
「……待ってろ。そう言ってんだよ。わかってんだろ、お前」
知ってるわよ。だから、ずっと前から聞かされる身にもなってよって言ってるのよ。どうにかして、そのうるさい心臓の音。
(お題:確かに恋だった様 http://have-a.chew.jp/)