相談役は奥様が好き_ネックレス
時間のある時は、テマリの手伝いをするようにしている。これはテマリが言い出したことではない。オレが自分で判断しているだけだ。 家具を移動させるような大掃除に、特価の日の買い物。いくら腕利きのくノ一とは言えども、醤油瓶の重…
時間のある時は、テマリの手伝いをするようにしている。これはテマリが言い出したことではない。オレが自分で判断しているだけだ。 家具を移動させるような大掃除に、特価の日の買い物。いくら腕利きのくノ一とは言えども、醤油瓶の重…
「しっかりしな!」そう言われて頬をひっぱたかれた時に、オレは身が引き締まる思いがした。うじうじと悩んでいても仕方がない、お前はどうしたいんだと言葉以上に詰まった平手は何よりも効いた。けれど、息子はそうは思わないらしい。頬…
「テマリ、オレの手袋どこいった?」私が、シンクの中に積み上げた食器を洗っていると、可愛くない髭面の男の顔がひょっこりと顔をのぞかせる。「昨日、靴箱の上に置いてたじゃないか」「えっ、そうだっけか?」慌てて出ていく広い背中。…
シカマルと別れることになった。恋人同士になって、一年目と言う日に。 里が違う。 たったそれだけのことが原因だった。それに、シカマルが「耐えられない」と言い出した。 「結婚しよう、つってるのに、アンタ、なかなかこっちに来て…
「ぎゃあ!」テマリの品のない悲鳴で起こされたシカマルは、枕に沈ませていた頭を持ち上げた。しっとり濡れたシーツは足元で丸まっていて、マットレスに直に肌が当たる。頭が鈍く痛むのは、昨晩、自室に連れ込んだ彼女と「久しぶりに会っ…
※本文は全年齢向けなのですが、元の家具ペットがR18Gなのでそれにならっています。 続きを書く気はなかったのですが、素敵なイラストをこっそりいただいたので、それに文章をつける形で書かせていただいたものです。 シカマルとテ…
春の日差しは、テマリの体を温める。巣穴近くにある芝生の上で、草に背中をすると背中を撫でられているような気になって心地がいい。テマリが一人でのんびりと過ごしていると、そこに角を生やした一匹のオスが近づいてきた。「よっ、何し…
友達の輪は広がっていく。だからシカマルとテマリが友達になると、また輪が大きくなった。二人を通じてキツネのナルトと、タヌキの我愛羅が仲良くなると、それがまた輪を広げて、気づけば大勢が集まるようになっていた。森のなかにある空…
日の当たる岩場の上は、シカマルのお気に入りの場所であった。ぽかぽかとした陽気で暖められたその場所で、身を丸めて眠る。敵のいないここでは、贅沢でもなんでもないことだったが、ダラダラしていても誰にも怒られないことが重要だった…
茶色の木の実がたくさん成る木。その根元に掘った穴が、テマリの家だった。テマリは暗い穴の中で、地面に置いていた麻袋をかき分ける。ぱんぱんに膨らんだ麻袋は、テマリがフレンズを捕まえなくともお腹いっぱいになれるまんじゅうがたく…